『河鍋暁斎絵日記: 江戸っ子絵師の活写生活』:雨読夜話

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河鍋暁斎絵日記: 江戸っ子絵師の活写生活 (コロナ・ブックス)
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河鍋暁斎記念美術館
平凡社 2013-07-05

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幕末から明治時代初期にかけて活躍した絵師である河鍋暁斎が長年つけていた絵日記の一部をまとめている作品。
この絵日記は同時代でも欲しがった人が多かったようで国内外に散在してしまっているようだが、本書に入っている約4年間分だけでもその面白さは伝わってくる。

その日の天気や出掛けた場所、訪問客の顔ぶれや顧客との取引、家族や弟子たちの行動などがマンガ風のタッチで具体的に描かれていて、楽しいだけでなく当時の雰囲気が分かる資料にもなっている。

交流のあった人物には紙商や装丁職人、版元といった仕事相手から、お得意様と思われる商人、親交のあった僧侶、評判を聞きつけた外国人など多岐にわたる。
とくに有名なのは建築家として日本に招かれた後に暁斎に弟子入りした英国人のジョサイア・コンドルで、暁斎がコンドルの自宅に稽古をつけに行き、あぐらがかけないコンドルがうつぶせに寝そべったりするなど苦労しながら絵を描いている様子が描かれている。

また、フランスの実業家であるエミール・ギメに連れられてきた画家のレガメとお互いの似顔絵を描き合った際のエピソードも紹介されていて、暁斎によるレガメの似顔絵が現代の画家が描いたと言われても分からないくらいの感じなのがすごい。

暁斎らしいユーモラスな描き方はここでも発揮されていて、妻のシャクレ、長女がおたふく顔、次男がイノシシ顔などといったところから始まり、装丁職人が鬼の顔だったり(人力車の)車夫の辰蔵が龍のような顔で描かれていたりと、そのデフォルメぶりが面白い。

来客に聞いた話が吹き出しの中に絵として描かれているところは日本の絵と西洋から伝わった漫画の描き方を合わせているようなのも興味深い。

暁斎の魅力をここでも楽しむことができ、読んでよかったと思う。




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