fc2ブログ

『古城の風景〈2〉一向一揆の城 徳川の城 今川の城』:雨読夜話

ここでは、「『古城の風景〈2〉一向一揆の城 徳川の城 今川の城』」 に関する記事を紹介しています。
古城の風景〈2〉一向一揆の城 徳川の城 今川の城 (新潮文庫)
古城の風景〈2〉一向一揆の城 徳川の城 今川の城 (新潮文庫)
宮城谷 昌光
新潮社 2010-10-28

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
古城の風景〈1〉菅沼の城・奥平の城・松平の城 (新潮文庫)
古城の風景〈3〉北条の城 北条水軍の城 (新潮文庫)
新三河物語〈下〉 (新潮文庫)
新三河物語〈中〉 (新潮文庫)
新三河物語〈上〉 (新潮文庫)


宮城谷昌光による、古城をめぐる紀行文シリーズの文庫版での第2作。
単行本で出ている中で『古城の風景3 一向一揆の城』だけはまだ読んでいなかったので、それが前半に収録されている本書を読んでみた。
本書の後半は既に読んだ『古城の風景4 徳川の城・今川の城』と同じ内容なので、ここでは前半のみについて書く。

まずは第1巻第2巻に続いて三河の松平氏に関連する城をめぐっている。

城では家康の祖父である清康が本拠とした岡崎城をはじめ、大久保一族の本拠だった上和田城、三河一向一揆で一揆軍の拠点となった大草城や荒川城などを訪れている。

歴史としては古くは足利氏から分かれた今川氏や吉良氏の由来や、清康の活躍と死後の混乱、桶狭間の合戦後に発生した三河一向一揆などで、松平氏とその家臣、その他三河の諸勢力の動向が描かれている。

具体的には本多忠勝が活躍したのは家康を見て戦いの駆け引きを学んでいたからとしていたり、「日本一短い家族への手紙」で知られる本多重次の将としてもすごかったこと、大久保忠俊をはじめとした大久保一族の松平家への献身、一向一揆側の将だった夏目吉信や蜂屋半之丞が帰参して家康のために戦死した話などである。

以前より吉良氏内部で東条家と西条家の勢力争いによる衰退や、各地に分家ができた松平氏内部での確執、東の今川氏と西の織田氏による干渉といったところに、宗教が絡んだのが三河一向一揆だったようで、他国で発生した一向一揆と比べると極めて短期間で終結させたところに家康の偉大さのひとつがあると感じた。

著者は予定の城についての予習をあまり行わないことを随所で書いていて、そのために失敗した話もいくつも出てくるが、先入観を持たずに古城を見ようとしての結果なのかと考え込んだ。
そして、中世の関東の歴史は面白いことを力説していて、関東での戦乱を題材とした歴史小説が生まれることを期待していることを書いている。
本書の後で『のぼうの城』なども出ているわけだが、さらに色々な歴史小説が出たら面白いのではないかと思う。

本書のシリーズは『古城の風景〈7〉桶狭間合戦の城』の後で4年くらい続編が出ておらず、楽しみにしている。



古城の風景3 一向一揆の城古城の風景3 一向一揆の城

宮城谷 昌光
新潮社 2006-08-19

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

三河 松平一族 ~徳川将軍家のルーツ (洋泉社MC新書)三河 松平一族 ~徳川将軍家のルーツ (洋泉社MC新書)

平野 明夫
洋泉社 2010-05-07

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト




関連タグ : 宮城谷昌光, ,

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック