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『隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市』:雨読夜話

ここでは、「『隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市』」 に関する記事を紹介しています。
隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市 (ちくま文庫)
隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市 (ちくま文庫)
五木 寛之
筑摩書房 2014-06-10

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五木寛之による、普段意識されることの少ない日本各地の習俗について語っているシリーズの1冊で、大阪と京都が扱われている。
読んだような記憶があると思ったら、巻末に以前読んだ『日本人のこころ〈1〉』と同じ内容であることが書かれていたので腑に落ちた。

一般的には大阪は商業都市で、商売にシビアな気風、京都は古都で保守的というかおっとりした感じのイメージを持たれることが多いが、実際は違うのではないかということが書かれている。

まず、大阪は蓮如が石山御坊として寺内町を築いたのが現在の大都市につながっており、実は宗教都市という面もあることを語っている。
御文という形で教えを分かりやすく広め、講では身分を問わずに語り合うことができる場を作るなど、自由でエンターテイメントや商売にも相性のいい都市を築いたことが書かれ、信長の楽市楽座も寺内町を参考にした可能性があると書かれているのに少し驚く。
一般にイメージされる大阪弁も実際は河内地方のものが近いらしく、本質的な大阪人は「おかげさんで」という言葉が似合う、プロテスタントのように信仰にストイックな感じの人々なのではないかという話に強い印象を受けた。

京都については、新たな文化を取り入れることに積極的な前衛都市という形で捉えていて、古びて風情があるように見えるのは、単に時間が経って馴染んでいるからだとしている。
明治にレンガで建設された南禅寺の疎水などを例に挙げ、現在の京都駅ビルのような賛否両論のあるデザインのものも時間が経てばいい感じのものとして受け入れてしまうのが京都だと語っている。

本書が面白かったので、『隠された日本』シリーズの他の作品も読んでみようと思っている。




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