『吉里吉里人 (上・中・下)』:雨読夜話

ここでは、「『吉里吉里人 (上・中・下)』」 に関する記事を紹介しています。
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井上 ひさし
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井上ひさしによる、東北の寒村における日本国からの独立騒動を描いた長編小説。
中学生の頃に読んで強いインパクトを受けたことを思い出し、書いてみる。

売れない小説家の古橋が編集者の佐藤とともに東北地方を列車で移動中、通過しようとした吉里吉里村(きりきりむら)が吉里吉里国として独立宣言し、足止めを食らうところから話が始まる。

吉里吉里国ではズーズー弁とも呼ばれる東北弁が公文書に書かれるくらいの徹底した公用語化がされたり、最高機関が国会議事堂車と呼ばれる巡回バスとして運営されるなど独特の政治がなされ、ネタばれになるので具体的に書けないが、産業や外交における政策を次々と出して日本国政府に対し闘いを挑んでいく。

人間的にどうかと思われるキャラクターの古橋を初めとして、吉里吉里国の個性豊かな国民たちが日本政府やマスコミの人々とのやり取りをするなど、多くの事件が発生して物語が進む。

明治政府による標準語教育や東北地方の冷遇(と思われる政策)、当時の日本政府による農政や金融、産業などに関する政策に対してのアンチテーゼも随所で描かれていて、かなり様々な要素が詰め込まれている。

ロバート・A・ハインラインの『月は無慈悲な夜の女王』とプロットは似ているように思う。
これまでに6~7作くらい読んだ井上ひさし作品の中では、『ドン松五郎の生活』とともに最も面白い作品だった。
どれくらい古びたのか気になるが、また読み返してみようかとも考えている。


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井上ひさし 『吉里吉里人』(新潮文庫)、読了。 仕事が詰まっているときに、 何を血迷ったのか上中下3巻で1500ページの大作を手にしてしまい、 まー時間がかかってしまいました。 東北のとある農村が日本からの独立を企てる・・・という、 これまた荒唐無稽な作品ではあるのですが、 国際法、日本国憲法、国籍法などが飛び交い、 「あれっ?実は、独立できちゃうのかしら?」と思わせて...
2015/01/23(金) | 観・読・聴・験 備忘録