『現代語訳 徒然草 』(岩波現代文庫・嵐山光三郎訳):雨読夜話

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現代語訳 徒然草 (岩波現代文庫)
現代語訳 徒然草 (岩波現代文庫)
嵐山 光三郎
岩波書店 2013-11-16

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吉田兼好(兼好法師)による『徒然草』を嵐山光三郎が現代語訳している作品。
『徒然草』の現代語訳は大正時代の作家である佐藤春夫によるものも読んでいるが、違った感じがあって面白い。

古典の教科書でも使われることの多い序文では「退屈しのぎに書いた」という意味のことが書かれているが、実は親王の教育書として書かれていたものが、その親王が27歳で亡くなったために後で序文が追加されたとあり、少し驚いた。

そのため、簡単なところで油断して失敗しやすいことや、知識や財産をひけらかすことの下品さを戒めるなど、教訓的な話が多いのは教育のためだったと納得がいく。

本文では場所によって矛盾する記述もあるそうで、そのあたりを嵐山氏が「かげの声」として兼好法師が語ったかのようにフォローしているのがいい。
特に、「ある人が」とか「賢い人は」という記述は実は兼好法師自身のことを書いていると暴露しているあたりで笑ってしまった。

兼好法師が生きた時代は『太平記』の時代と重なっており、後醍醐天皇やその家来だった日野資朝、少し前の時代では北条時宗の父親で『鉢の木』でも知られる北条時頼などの話も扱われている。

単なる現代語訳ではなく、書かれた背景を含めてくだけた文体で書かれているので、古典だからと肩肘はらずに楽しく読むことができた。




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