数十年前の日本史の教科書に書かれていたことが、その後の研究によって新たな事実が判明して内容が変わったことについて紹介している作品。
聖徳太子、源頼朝、足利尊氏、武田信玄、西郷隆盛といった人物の肖像画が別人を描いたものという説は知っていたが、教科書に載っている織田信長の肖像画も、実は豊臣秀吉が絵師にわざと貧相に描かせたという話は知らなかったので驚いた。
また、浄土宗や禅宗のような鎌倉新仏教は鎌倉時代から広まったような印象があるが、実際に定着したのは江戸時代だそうで、鎌倉時代は従来の仏教で改革運動が盛んだった話も初めて知った。
他にも徳川綱吉、田沼意次、蘇我入鹿、小西行長といったイメージがいまひとつな人々が再評価されている話、そして「由井正雪の乱」→「慶安事件」、「島原の乱」→「島原・天草一揆」のように歴史上の用語が変更になったことなどが書かれていて、日本史は日々研究が進んでいることを改めて感じる。
歴史研究によって常識が覆されることがあることを知り、興味深く読むことができた。
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