『恋するソマリア』:雨読夜話

ここでは、「『恋するソマリア』」 に関する記事を紹介しています。
恋するソマリア
恋するソマリア高野 秀行
集英社 2015-01-26

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世界有数の紛争地帯・ソマリアを取材したノンフィクションである『謎の独立国家ソマリランド-そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア』の続編に当たるような作品。

著者によるとソマリアは民主政治や武装解除を実現している西部のソマリランド、海賊の根拠地であるプントランド、度重なる内戦で「リアル北斗の拳」とも呼ばれる南部ソマリアの3つに大別され、そのうちソマリランドと南部ソマリアを再訪している。

初めの方では日本の中古車輸出会社とのやり取りで、当時日本からの直接輸出がなかったソマリランドへの中古車輸出を宣伝して「もしかするとソマリランドの中古車流通に革命を起こせる!?」と浮かれたりするシーンがあり、他の作品でも見られる著者の山っ気が出ているのが楽しい。

そしてソマリランドと南部ソマリアへ行き、ソマリランドではワイヤッブ、南部ソマリアではハムディを初めとする旧知のジャーナリストたちと再会し、前作で知っていたのと同様のキャラクターなのに安心する。

前回の旅ではできなかった、ソマリ人の日常生活や普段食べられている料理作りを体験したり、危険な南部ソマリアで首都モガディショ以外の土地を訪問するなど、新たな体験をしている。
また、前作同様にソマリ人の話の早さや飽きっぽさ、氏族社会のいい面と悪い面、覚醒効果のある植物であるカートで宴会をするシーンなども書かれている。

場所柄として当然ながら、南部ソマリアを訪れた後半ではかなり危険な目に遭い、臨場感たっぷりに描かれている。
大変に目に遭えば遭うほど、著者がソマリアに魅せられていくのがよく分かる。

本書単独でも十分面白いが、できれば前作から読んでいく方が望ましいと思う。




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