『しぶちん』(朗読CD):雨読夜話

ここでは、「『しぶちん』(朗読CD)」 に関する記事を紹介しています。
しぶちん 新潮CDしぶちん 新潮CD

山崎 豊子
新潮社 2008-02

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


『白い巨塔』、『沈まぬ太陽』、『大地の子』などで知られる山崎豊子の短編を、俳優・橋爪功が朗読しているCD作品。

舞台は明治から大正にかけての頃で、主人公は伊勢出身の山田万次郎という商人が務めていて、万次郎はかなりのしぶちん(ケチ)であることから「しぶ万」と呼ばれている。

話は万次郎が丁稚として材木問屋に入ったところから始まり、タバコの使い走りを言いつけられる中で利益を捻出する方法を考案するなど利にさといところや、金を遊びなどで使ったりせずに行李の奥に貯め込むシーンなどが出てくる。

その後出世や結婚、子供が生まれるなど多くの出来事を経てもその姿勢は変わらず、周囲の人だけでなく家族からも呆れられながらも着実に財産を築いていく。
そして後半になり、万次郎のしぶちんなだけでない面もでてきて、マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』やスマイルズの『自助論』を思い起こすような展開となっている。

山崎作品は初めてだったが、セリフのテンポがいいことや、万次郎のキャラクターが面白いこと、そして橋爪功の名調子もあり、早く先の話を聴きたいと思いながら楽しむことができた。
思っていた以上に良かったので、原作もそのうちに読んでみるつもりである。




にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック