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『マル暴甘糟』:雨読夜話

ここでは、「『マル暴甘糟』」 に関する記事を紹介しています。
マル暴甘糟
マル暴甘糟今野 敏
実業之日本社 2014-12-04

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古きよきヤクザが事業をする『とせい』『任侠学園』『任侠病院』の阿岐本組シリーズに脇役として登場する、童顔で気弱なマル暴刑事である甘糟が主人公をしている警察小説。

甘糟は北綾瀬署に勤務する組織犯罪対策係(マル暴)に勤務する35歳の巡査部長だが、警察官というよりも公務員としての意識が強い感じの人物で、とにかく面倒事を避けて無難に生きたいと思っていることが随所で書かれている。
甘糟が当直についていた日に北綾瀬署の管内でヤクザの構成員が暴行されて死亡する事件が発生し、怖い先輩の郡原とともに殺人事件の捜査本部に入ることになる。

捜査本部で甘糟は捜査一課で50歳前後の刑事である梶と組むことになるが、いかにも現場のマル暴刑事という感じの郡原とエリートっぽい梶が対立し、甘糟はその板ばさみになって悩むことになる。
また、殺害された組員の兄貴分である多嘉原連合の代貸であるアキラが犯人を探して甘糟に執拗に情報を聞きだそうとしてくる。

「俺のこと、なめないでよね」、「お茶はいらないって言ってるだろう」など、甘糟による気弱なキャラ全開のセリフが出ていているのに笑ってしまい、それでいて丁寧に事件を捜査している姿勢に好感が持てる。
こわもての郡原はもちろん、最初は現場を知らずにかなり印象の悪かった梶も後半になるにつれて隠れた有能さが見えてきたり、ついつい甘糟が刑事であることを忘れてしまうアキラの因縁のつけ方など、それぞれのキャラクターや関係性が面白い。

かなり楽しめた作品だったので、続編が出ることを期待している。





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今野敏 『マル暴甘糟』(実業之日本社)、読了。 阿岐本組シリーズに登場する、マル暴担当刑事の甘糟巡査部長が主人公のスピンオフ作品。 夜勤当番中に発生した駐車場での殴打殺人事件の被害者が暴力団組員だったということで 現場に駆り出され、そのまま捜査本部に招集されることに。 捜査本部を仕切る警視庁捜査一課の面々は、半グレの仕業とみて捜査を進めますが、 甘糟とその上司の郡原巡査部長は、暴力団間...
2023/07/04(火) | 観・読・聴・験 備忘録