『悪中論-中国がいなくても、世界経済はまわる』:雨読夜話

ここでは、「『悪中論-中国がいなくても、世界経済はまわる』」 に関する記事を紹介しています。
悪中論 ~中国がいなくても、世界経済はまわる
悪中論 ~中国がいなくても、世界経済はまわる
上念 司
宝島社 2013-11-08

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中国の問題がありすぎる実態を、各種のデータやニュース報道を用いて解説している作品。

毛沢東をはじめとして、鄧小平、江沢民、胡錦濤、習近平といった共産党の指導者たちによる権力闘争のすさまじさから、「大躍進」政策などに見られるように経済政策が思いつきでなされたり政争の道具になって悲惨な結果をもたらしていること、投資や援助をねらって他国を油断させたりプロパガンダを行うやり口など、いかに付き合うことが難しい地域であるかが書かれている。

経済の失速と不動産バブルの崩壊、シャドーバンキングの行き詰まりなど、先日読んだ長谷川慶太郎の『破綻する中国、繁栄する日本』でも見られたようなことが述べられ、海外へ逃亡する共産党幹部が多いことが続けて語られている。
そして富は持ち逃げされても稼ぐことができるが、有能な人材が逃げ出すことは取り返しがつかないともしている。

人民解放軍の暗部についても触れられていて、武器や軍事物資の横流しから、臓器売買や死体ビジネスなど、儲かることならば大抵のことに手を出していることにはおぞましさを覚える。

共産党政府は各地で発生している暴動や不穏な動きに対して軍事力で抑え込んでいるが、経済の法則からは逃れることができないとしていて、中国の歴史における政変のサイクルからも必然だとしている。

そして歴史は一部の勢力によって動かされているという陰謀論が語られる風潮に対し、例えば黒幕とされてきた国際金融資本がリーマンショックで大変な状態になり、中にはモルガン・スタンレーのように日本の金融機関が筆頭株主になり、かなりの屈辱を受けていると思われるところがあるとし、そうした陰謀論を否定している。

経済的に危機に陥っている中国は共産党政府が崩壊して内戦状態になると思われるが、20世紀に中国に手を出してひどい目にあった教訓から、日本はできるだけ関わってはいけないと主張している。

この手の本はヘイト本とされることもあるが、そうした批判には論拠が弱いように感じている。
中国がいろいろな意味で恐ろしい地域であることを再認識できた1冊だと思う。




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