『ゴミの定理』:雨読夜話

ここでは、「『ゴミの定理』」 に関する記事を紹介しています。
ゴミの定理 (講談社文庫)ゴミの定理 (講談社文庫)

清水 義範
講談社 2004-02

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清水義範による、12編の短編集。
著作を表現する際に多く使われる、パロディなどを意味するパスティーシュ小説が収録されている。

数学者がゴミが増える現象について考察している表題作、田舎のこれといって特徴のない村の観光ガイドの体裁を取った「鄙根村の歩き方」、文豪が自身が死んだ際の報道や扱いを異常に気にして周囲を振り回す「ニュース・ヴァリュー」、東京から帰郷した若者が村おこしのためにディナーショーを企画する「鮫島村のデナーショー」など、じわじわくる作品が多い。

作風による弱点というか「ケータイ星人」のように、スマホが普及して少々内容が古びたものがあったりもする。

「夢の話」や「泥江龍彦のイラン旅行」、「ガイドの話」などは、自身の経験を大きく反映しているようで、小説の体裁を取ったエッセイ、あるいはエッセイに近い私小説とでも取れそうである。

著者の作品の中では、そこそこという評価となる。




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清水義範 『ゴミの定理』(講談社文庫)、読了。 これは、面白いものとそうでないものの差が激しかったです。 「楽しい家族旅行」などは、 清水作品らしい人生の皮肉が効いてて、面白かったです。 家族って、「家族という枠組み」をしっかりはめようとしないと やっぱりバラバラなんですよねー。 で、親のほうは「枠をはめたい」という意志を基本的には持っていて、 子供のほうは一方的に嫌が...
2015/04/19(日) | 観・読・聴・験 備忘録