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『家康、真骨頂: 「狸おやじ」のすすめ』:雨読夜話

ここでは、「『家康、真骨頂: 「狸おやじ」のすすめ』」 に関する記事を紹介しています。
家康、真骨頂: 「狸おやじ」のすすめ
家康、真骨頂: 「狸おやじ」のすすめ
小林 一哉
平凡社 2014-05-24

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家康には暴君、腹黒、狡猾、強欲、頑固といった悪いイメージで書かれたり語られることがあるが、そう思われた言動の背景や危機に対して家康が取ってきた行動などを語っている作品。

他の4つのフレーズは豊臣家を滅ぼしたところなど、家康が悪役に書かれる歴史小説で出てきて連想しやすいが、もう1つの暴君というのは、スペインやポルトガルの使節や宣教師が手紙の中で語っている。
これは貿易とキリスト教の布教をセットにし、さらに植民地化するというスペインやポルトガルの戦略、そして側近の大久保長安や息子の忠輝、さらに伊達政宗らによるクーデター計画を察知した上で家康がとった行動であり、あくまで敢然と立ち向かったことが伝わってくる。

それ以外の悪評に対しても、イギリス人のウィリアム・アダムズを幕府の顧問にしたことや、関ヶ原の合戦で戦った石田三成の家老だった島左近の兜が久能山に収蔵されていることから密かに家康に仕えたのではないか?という可能性、方広寺鐘銘事件の別な真相、貨幣制度の確立に尽力したことや軍縮の意義など、これまで語られることの少なかった家康像が語られていて驚く。

また、家康の黒くて大黒様の頭巾を模した兜がついた具足がアンチ家康から「腹黒具足」と呼ばれていたり、表紙の左側にあるやせた中年の人物像も家康を描いたものという意外性など、有名な人物であるにも関わらず、まだまだ家康について知られていないことは多いと感じた。

家康の魅力や業績の偉大さを感じることができる1冊で、読んでよかった。
家康について評している作品の中でも、なかなかいい方の作品だと思う。




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