『経済国防』:雨読夜話

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経済国防
経済国防長谷川慶太郎
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長谷川慶太郎による、現在の世界情勢や産業および技術の動向などを語った上で、長期投資する上でのアドバイスを行っている作品。

他の作品と重なるところ、例えば北朝鮮と中国の破綻や米国でシェール革命によるそこそこの繁栄、ロシアの苦境なども書かれている一方で、貨物用列車の線路や地下鉄など、世界的なインフラの改修需要が高まっている話や、日本は新幹線よりも地下鉄に注力すべきという話にはなるほどと思ったりする。

そして東京オリンピックの経済効果に期待しすぎてはいけないことや、リニア新幹線に対しての悲観的な見方などもインパクトがある。

確かに近年にオリンピックが開催された国や都市がシドニー、アテネ、北京、ロンドンと、必ずしもオリンピック開催して繁栄したというよりも、むしろずっこけたところが多いようにも感じる。
どちらかといえば東京オリンピックで景気をよくするというよりも、いかにマイナス面を抑えて無事に開催するかを注力した方がいいのではないかと思ったりもする。

リニア新幹線はコストや安全性、環境破壊などの理由から失敗してJR東海の墓場となるとの予測はかなりショッキングだった。
ただし、東海道新幹線の老朽化したインフラの改修問題や、LCCなどでは大量の乗客を安定して運ぶ点で不利なことなどから、本州の中央部の地下深くを通る路線は造られることにはなると考えている。
(大深度の地下なら法律上、土地の買収問題があまりないため)
ただしそれがリニアであることや短時間でという部分については妥協の余地があるとも考えていて、例えば計画を縮小して従来の技術の延長線上にある新幹線を、長野県などで多くの駅を通る形に変更される可能性はありうるとも思う。

そして後半では著者がいかにして情報を得てきたかについての話をしている。
さすがに著者でなければできない手段も多いが、ポイントとしては人を見て企業を判断することと、実際に工場や製品を見ることの重要性についてということになる。

人というところは経営者や技術者などのキーマンの動向が重要としていて、気になった企業で『四季報』をチェックしたり各種のメディアから人事動向を調べるということになるかと思う。
大きな図書館には三菱重工のような大企業の社史があるので、こうした書物も役立つという。

そして、企業が広報活動の一環として行っている工場見学などのイベントは、例え限られた情報であっても実際に見ると見ないのとでは大きく異なるので見ておくべきだという話は納得できる。
地方なので行きやすいところは限られるが、情報を収集して行ける時に行くようにするのが正しいのだろう。

また同じ話・・・と見えても確実に新たな興味深い情報を入れてくるので、著者の作品は読みたくなる。





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