『世界地図から食の歴史を読む方法―料理や食材の伝播に秘められた意外な事実とは?』:雨読夜話

ここでは、「『世界地図から食の歴史を読む方法―料理や食材の伝播に秘められた意外な事実とは?』」 に関する記事を紹介しています。
世界地図から食の歴史を読む方法―料理や食材の伝播に秘められた意外な事実とは? (KAWADE夢新書)
世界地図から食の歴史を読む方法―料理や食材の伝播に秘められた意外な事実とは? (KAWADE夢新書)
辻原 康夫
河出書房新社 2002-01

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
知っておきたい「味」の世界史 (角川ソフィア文庫)
世界の食べもの――食の文化地理 (講談社学術文庫)
知っておきたい「食」の世界史 (角川ソフィア文庫)
図解 食の歴史 (F-Files)
食の世界地図 (文春新書)


世界各地の食事方法や食材、タブーなどについて、その世界的な分布や伝播のルートなどを世界地図で図解しながら解説している作品。

料理については昔ながらの伝統というイメージを持ってしまいがちだが、実は成立してからせいぜい200年くらいしか経っていないものも多いと語っていて少し驚く。
具体的には韓国料理やインド料理とトウガラシ、ドイツ料理とジャガイモなど、現在ではそれ抜きではイメージしづらい食材や調味料がアメリカ大陸原産で中世は存在していなかったなどという例を挙げていて、考えてみれば確かにそうである。

西洋料理のテーブルマナーはややこしいイメージがあるが、フォークを使用するのもかなり後になってからで、インドやアフリカだけでなく、ヨーロッパでも手づかみで食事をしていた期間が長いという話も印象に残る。
ただし手で食事するのは必ずしも遅れている風習とは限らず、例えば食物をつかむための指に指定があるなど、文化とは奥深いものだと感じる。

食生活のタブーについては宗教上の理由から一歩進んで、なぜその宗教では禁止したのかの説まで紹介している。
ここでは当時の技術では腐敗しやすくて保存が難しかったり、家畜として使用する方が重要だったり、その動物が食べるものが人間と競合しているなど、その地域ごとの生活スタイルと関連していることが分かって興味深い。

著者はしばしばかっこつけた感じの食事に毒を吐いたりしていて、ところどころで感情が見え隠れするあたりも面白い。
なかなかためになる1冊だったと思う。





にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック