『家康の遺言』:雨読夜話

ここでは、「『家康の遺言』」 に関する記事を紹介しています。
家康の遺言
家康の遺言仁志 耕一郎
講談社 2015-03-19

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家康自身と、関わりの深い人物を描いた5作の歴史短編集。
下記の5作で、家康がどのようなことを考えて行動してきたのかが伝わるような書き方となっている。
  • 家康の下を逐電して秀吉に奔った石川数正の苦悩と、逐電した理由を描いた「逢坂の難関」
  • 鳥居元忠が家康の命で伏見城に立てこもるに至る話である「不死身の月」
  • 渡辺守綱が、服部正成の影を意識することが多い「二人の半蔵」
  • 豊臣秀頼に嫁いだ家康の孫娘である千姫の話である「千の貝合わせ」
  • 家康が大阪の陣が終わった後に真田信繁らの亡霊に苦しめられる表題作

この中では、あまり歴史小説の主人公にならない「槍の半蔵」こと渡辺半蔵守綱と、家康の伊賀越えで活躍したことや半蔵門の地名で有名な「鬼の半蔵」こと服部半蔵正成の特別な関係を描く「二人の半蔵」が印象に残る。
冒頭で守綱が家康から高価な茶壺をプレゼントされてその意図が分からずに悩むところなどは、はっきりした指示を与えずに家臣に考えさせる手法を多用した家康らしさが伝わってくる。
また、不器用だが勝機の風を読むことに長けた守綱のキャラクターもいい。

それぞれの人物が家康に対して抱くイメージや、家康がいかに多くの困難を乗り越えて平和な世の中を築こうとしたのかなどがうまく描かれていて、興味深く読むことができたと思う。





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