『もたない男』:雨読夜話

ここでは、「『もたない男』」 に関する記事を紹介しています。
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『じみへん』で知られる漫画家・中崎タツヤによる、自身のものを捨てたがるスタイルについて語っているエッセイ。

冒頭には著者の仕事場の写真が掲載されていて、机と椅子、手製の枕以外にはほとんどものがないという光景にまず衝撃を受ける。

「捨てる技術」とか「断捨離」とか「ミニマリスト」とか、数年おきにものを捨てるブームが起こる風潮に対して私は少し冷ややかに見ているが、著者がやっていることはそういった流行などを突き抜けている感じなところに好感が持てる。

著者はかならずしも最初からものを持たないようにしているわけではなく、新らしもの好きで色々なものを買ったり使ったりした上で「無駄だから捨てよう」という考えに至るプロセスを書いているのが面白い。

例えばパソコンで漫画を描いてメールで出版社へ送付していた時期もあったのに「楽になってやる気が出ない」という理由から元のようにペンで紙に描く形に戻した話や、バイクの泥除けを外して泥だらけになったのに「洗えばいい」とそのままにした話など、とても真似をする気になれないがそういう考え方もあるのかと思ってしまう。

「本は読み終わったページから破り捨てる」とか「ボールペンのインクがなくなった部分は無駄だから切って短くする」など、多くの人が面倒がるであろうことにけっこうエネルギーを使っていて、かなりのこだわりを感じる。
なかでも、CDは傷をつけて聴けないようにしてから捨てるという方法はいまひとつ理解が難しい。
(自分が曲や詞を書いたり歌ったものならまだ分かるが、私は市販のCDを誰に聴かれようと関心がない)

他にも自身が漫画家になった経緯や、思い立ってお遍路に出た話などが書かれているのも面白い。

本書を読んだ結果としては、部屋の中に少したまっていたビニール袋とか箱などを捨てようと思って捨て始めたので、本書も物を捨てることに対して一定の効果があったことになる。

『じみへん』の変な面白さを思い出し、また読みたくなったので昨年に出た最終巻である『じみへん 仕舞』を読んでみようと思っている。




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