『肥後の民話』:雨読夜話

ここでは、「『肥後の民話』」 に関する記事を紹介しています。
肥後の民話 ([新版]日本の民話 27)肥後の民話 ([新版]日本の民話 27)

荒木 精之
未来社 2015-12-18

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日本各地に伝わる民話をまとめているシリーズの熊本編。
阿蘇、城北(菊池など)、熊本周辺、城南(八代など)、球磨・天草と地方別に分けて書かれている。

「古家のもり」や「さるの花嫁」、「ノッペラボン」(のっぺらぼう)、「めしくわぬ嫁御」のように昔話で読んだことのある有名なものも多く、熊本もまた民話が多く残っているところだということが分かる。

特定の主人公が出てくるシリーズものもあり、中でも一休さん(京都)や吉四六さん(大分)とともにとんち話で知られる、八代の彦一さんの話は子どもの頃に何度も読んでいて、懐かしく思いながら読んだ。
彦一さんの話に出てくる殿様というのは藩主の細川氏ではなく、家老で八代を任されていた松井氏のことだというのは本書で初めて知った。

シリーズものでは泣くことで怪力を出して大仕事をする「なば」少年や、とぼけた行動を連発するびゃァどんなども面白い。

他にも、「うそつきウソ助」、「タニシの孝行」、「老人とえんま大王」、「月見の枝」など、面白い話がいくつも収録されている。
嫁と姑や村人同士といった古いコミュニティ内での対立や、わりと普通の人が欲望に取り付かれて身を滅ぼす話、狐や狸が人間を化かしたり逆に懲らしめられる話など、安定した内容となっている。

このシリーズは現在復刊を進めていて、他にもどんどん出てくるようなので他の地方の作品も読んでみようかと考えている。





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