『廃城をゆく 4 -夢半ばにして廃された悲運の城に迫る』:雨読夜話

ここでは、「『廃城をゆく 4 -夢半ばにして廃された悲運の城に迫る』」 に関する記事を紹介しています。
廃城をゆく 4 (夢半ばにして廃された悲運の城に迫る)廃城をゆく 4 (夢半ばにして廃された悲運の城に迫る)

イカロス出版 2016-02-26

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


廃城を紹介しているムック本の第4作。
戦いに敗れて攻略された城、政治情勢の変化などによって破却された城、造りかけで未完成のままとなった城を紹介している。

冒頭では現在放送中の大河ドラマ「真田丸」にちなみ、上田城、沼田城、岩櫃城といった真田の城を結んだ真田街道と呼ばれる幹線道路を取り上げている。

敗れ去った城では小谷城(浅井長政)、鳥取城(吉川経家)、月山富田城(尼子義久)、高天神城(岡部元信)、備中高松城(清水宗治)、八上城(波多野秀治)など、有名な城が収録されている。

家康と武田勝頼が争奪戦を繰り広げた高天神城は歴史小説などで重要拠点のように扱われることが多いが、実際は必ずしもそうでもなかったようで、現実は必ずしも通説のようにはいかないものだと感じた。

壊された城では朝鮮出兵の前線基地として使用された名護屋城、島原の乱の舞台となった原城、他には周山城(明智光秀)、美濃金山城(森可成)などが入っている。

未完の城では新府城(武田勝頼)、神指城(上杉景勝)、伊賀上野城(藤堂高虎)を扱っている。
このうち上杉景勝が新領地の会津120万石にふさわしい城として築城を進めていた神指城のことは知らなかったので新鮮だった。
また、伊賀上野城は藩主の居城としては完成されていると言えなくもないが、仮想敵だった豊臣家が滅亡したために西への備えとして築かれた石垣などが未完成ということになる。

そして未完の城についての考察が面白い。
例えば所定の期間だけ敵を防げばいいという意図から建設された城の場合、石垣や堀、郭などが完成していなくても、目的を果たしたという意味では十分完成された城だったと書かれていて、なろほどと思う。

城の構造や訪問の仕方についての説明はよく分からなかったりそれほど関心がなかったりして斜め読みになったが、歴史的な出来事や建設された意図についての話は面白かったのでじっくり読んだ。
他の1~3刊も読んでみようかと考えている。






にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック