fc2ブログ

『沈黙のフライバイ』:雨読夜話

ここでは、「『沈黙のフライバイ』」 に関する記事を紹介しています。

野尻 抱介 (著)
早川書房 (2007/2/1)


近未来における人類のファーストコンタクトや宇宙進出を描いた5作品からなるハードSFの短編集。
以前読んだ 『太陽の簒奪者』 が面白かったため、同じ著者が書いた本書を読んでみた。

表題作は極小サイズの探査機を大量に宇宙空間にばらまくという、現在既に検討されているアイデアをもとにしたファーストコンタクトもの。研究所の技術者たちが、”赤い小人”というコードネームの異星人が放った探査機が太陽系に来つつある事を突き止め、それらとの邂逅を描いている。

他には自身が60過ぎになってから小惑星を訪れて現在の疑問の答えを探すという「轍の先にあるもの」、火星への植民を扱った「片道切符」と「ゆりかごから墓場まで」、そして女子大生が思い付きから大気圏外への進出をする「大風呂敷と蜘蛛の糸」が収録されている。

どの作品でも荒唐無稽さが少なく、スタートレックのようなスペースオペラ好きには地味に感じられるかもしれないが、その分現在の宇宙調査の状況をよく踏まえているようで、リアリティが感じられ面白かった。
最近読んだSFの中では、かなり当たりの部類に入る。


[著者の他の作品]
ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)
ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)
野尻抱介 (著), 撫荒武吉 (イラスト)

早川書房 2012-07-24

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)

野尻 抱介 (著), KEI (イラスト)
早川書房 2012-02-23

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト




関連タグ : 野尻抱介,

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
沈黙のフライバイ 野尻抱介[:読書:] 異星人とのファーストコンタクト、 火星を目指す旅などなど 未知の宇宙に目をむけた 夢いっぱいの、野尻抱介SF短編集。 帯びのコメントは「あきらめるな、宇宙はそこにある」 これが作品の中身を表しているような気がします...
2008/08/12(火) | 時間旅行~タイムトラベル
「沈黙のフライバイ」 著:野尻 抱介 (2007/02) 1998~2006年に、SFマガジン等で発表された作品+書き下ろし1編の短編集。SETI(地球外文明探査)に軌道エレベーター、有人火星探査など、すぐそこまで来ている明日の”宇宙”をテーマに、夢を追う人々の物語。
2007/04/11(水) | 日々是げんじつ