警備員でアパート投資をやっている人物による、自分がどのように成功したのかを語っている作品。
著者はリストラを経て警備員の職に就いたものの浪費癖がひどく、妻がひき逃げに遭って保険金を得たもののそれも半分を使ってしまい、これはまずいと思って不動産投資に賭けて成功したと語っている。
成功するための2つの要件としては交渉力と物件力を挙げていて、前者では不動産業者や関係者とのやりとり、後者では欠点があるとされる物件の中から当たりを見つけることを書いている。
「私でもできたのだから読者もその気になればできる」といった調子で書かれているが、金額とかコストとか、不動産業者とか入居者とかの話で具体的なことが触れられておらず、読みやすい一方で内容の軽さに不安を感じる。
パートナーとなる不動産業者と付き合うことや、物件のメンテナンスなどおそらく面倒なこともそれなりにあるはずだと思うのだが、そこがちょっと足りなくて説得力に欠けている。
そう思って本書の奥付に掲載されていた著者のブログを読んでみると、本書内で2件目に購入した千葉の物件は運用に失敗して手放し、自慢していたハワイのコンドミニアムも売却したとあり、そううまくいくわけがないなと納得できた。
つまり、本書は不動産投資で失敗する前に書かれたもので、いい気になっている人がどのようなことを語るのかを読むという使い方をすべき作品なのだろう。
著者のブログを読まずに、本書に書かれた内容だけで判断してはいけないことを注意点として挙げておく。
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