『流通業の「常識」を疑え!―再生へのシナリオ』:雨読夜話

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流通業の「常識」を疑え!―再生へのシナリオ
流通業の「常識」を疑え!―再生へのシナリオ
松岡 真宏 中林 恵一
日本経済新聞出版社 2012-01-06

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流通業や小売業のここ数十年の変化と、その背景、そして今後の展望などについて解説している作品。

百貨店、GMS(イオンやイトーヨーカ堂などに代表される総合スーパー)、コンビニ、専門の小売店と業態別に話をしている。

流通業を語る際は売り上げが悪化しているところは「不景気による消費の低迷で・・・」という話がなされることが多いが、必ずしも実態を表しているとは限らず、経営戦略の失敗による部分も大きいという。

例として消費性向の具体的なデータを挙げ、金額ベースでの消費はそれほど下がっている訳ではないが、通信費やサービスへの消費が増えた一方で、単価が下がったこともあって金額ベースで衣料品の消費が減っていることが分かる。(購入している点数はそれほど変わっていない)

それなのに少し前の百貨店では衣料品に力を入れる戦略を取ったため、結果として大失敗となった経緯が書かれている。
また、百貨店にテナントを多く入れるのではなく「小売業としてのあるべき姿」にこだわったことも良くないとして、集客力のある専門店を効果的に入れることが望ましいとしているようである。

これはGMSでも同様で、さらに郊外への過剰な出店によって消耗戦が起こっていることも問題に挙げている。
ただし土地利用に関する契約などから簡単に閉店することができない事情も書かれていて、適正な形になるには時間がかかりそうでもある。

専門の小売店については紳士服店や衣料品店、ドラッグストアなどを挙げ、法律の改正などで出店が増える時期と頭打ちになる時期、そして淘汰と寡占が進むプロセスが書かれていて、知っている店の名前がいくつも出てくる。

後半では大きな流れとして、少し前は小売業と総合商社の提携、近年では小売業と鉄道会社と提携という現象を取り上げている。
駅の改札内や周辺に建設した大型の商業施設が成功している事例を出し、それぞれでの売り上げに限界が見えてきたことでより効率的な販売の形を探っているようである。

流通業や小売業の大まかな動きが分かりやすく書かれていて、興味深く読むことができた。
消費者としては、よりよいサービスや販売方法が提供されることを期待したい。





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松岡 真宏
草思社 2014-11-20

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