『金融商品にだまされるな!-本当に正しい預金、債券、個人年金の使い方』:雨読夜話

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金融商品にだまされるな!
金融商品にだまされるな!
吉本 佳生
ダイヤモンド社 2007-11-09

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金融商品の中には複雑な仕組みによってぼったくりをしているものも多いので、その注意点などを解説している作品。
先日読んだ著者の『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか』がなかなか良かったので、続けて読んでみた。

扱われている金融商品は売り手の都合で早目に償還されたり延長されたりする定期預金、中途解約ができなかったりできても高い違約金を取られるもの、株価や為替の変動による賭けによって利益が限定されるわりにリスクがやたらと高いものなど、『金融広告を読め』とある程度共通している。

その上で為替や金利、物価、オプション取引といった難しい金融関連の解説をした章も入っていて、丁寧な構成になっている。

読んでいくと広告から構造を理解しづらいものに安易に手を出してはいけないことが分かってくる。

そしてそれだけでなく、金融機関が流布していると思われる間違いについての話が非常にためになる。

まず、地味でインフレに弱いと思われている普通預金や中途解約が可能な定期預金だが、実はインフレに強いことが書かれていて、金融商品を勧められたら「将来のインフレが心配だから、普通預金にしておきます」というセリフが有効だという話には少し驚く。

また、金利が変動する個人向け国債もインフレに強く、金融機関がこれに勝てる元本確保型の金融商品を開発することは困難ということ、外貨建ての金融商品を評価する場合はアメリカ国債の利率と比較するのが有効という部分も参考になる。

さらに、消費者に有利で金融機関に不利な金融商品があったとして、これによって金融機関の経営が傾いて利益を得られないという懸念も考慮すべきという話も納得しやすい。

この手の本を読んでいて思ったのは、貯蓄性のある保険や変額年金保険のように、貯蓄や投資の要素を持った保険商品は、資産管理ができない人向けの金融商品であり、消費者がカモにされやすいということである。

損害保険や生命保険のように保険でしかできない対応をするのがあるべき保険だが、老後の生活資金のようにいつ・どれくらい必要なのかを計算できるのであれば、積み立てるなり一部の資金を投資に充てるなどすることで、対応できる人もいるはずである。

不安や危機感をあおって売り込む商品には注意すべきだという指摘も、もっともだと思う。
以前あったマンション投資を勧誘する電話でも、客になってもらおうとする相手に対して関西弁で「贅沢言うてる場合ですか!?」と言われたことがあり、これに少々腹が立ったことを思い出した。

派手な広告で宣伝される金融商品に潜む危険性を喚起させてくれる、いい作品だと思う。






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