『恐慌化する世界で日本が一人勝ちする』:雨読夜話

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恐慌化する世界で日本が一人勝ちする
恐慌化する世界で日本が一人勝ちする
今井 澂
フォレスト出版 2016-11-24

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今後の日本と世界の見通しを分析し、日本の近未来が明るいことを語っている作品。
著者は国際エコノミストと呼ばれているようで、株式アナリストとしての視点からの話が多い。

まず、いつも出てくる日本経済や国家財政に対する悲観論は金融版の霊感商法とか、財務省による天下り先確保のためのキャンペーンとばっさり切り捨て、その根拠を語っていく。

そして日本は明治維新、敗戦、オイルショック、公害問題、バブル崩壊、不良債権問題と、多くの危機を乗り越えてきたことが書かれていて、そうした側面についてあまり語られていないのはどうかと思うし、それぞれの時代の指導者たちはもう少し評価されてもいいように思う。

現在の欧米は日本が失われた20年に経験したことをたどっているとして、日本の事例を挙げている。
都市銀行がメガバンクに統合される過程で都心にある多くの支店を閉店したが、建物を地下金庫に至るまで壊して更地とし、地銀などに再利用させないほどの徹底ぶりだったという。
それに比べると欧米の銀行での対応はまだまだ不十分であり、ドイツ銀行を初めとしたヨーロッパの大銀行が破綻する事態になれば、EUだけでなく旧植民地の国々にまで影響を受けるという。

他にもシェール革命でアメリカがエネルギーの輸出国に転じることで、中東への関与が薄れることやサウジアラビアが米国債を売り払う可能性、アメリカ大統領選に勝利したトランプの公約は実現できそうにないことなどが書かれている。

日本のくだりでは安倍首相が伊勢志摩サミットで見せたリーダーシップや今後規制に風穴を開けていくという話をしていたことなどがマスコミでほとんど報道されていないことを語っていて、新聞やテレビだけで情報を得ることは危険だと改めて感じた。

財政政策や金融政策については財政ファイナンスや永久債(償還の期限がない国債)などの話も出ていて、徐々にではあるが財務省の宣伝工作が有効性をなくしつつあることと、閣僚のスキャンダル報道には財務省が関わっている可能性などが書かれているのもポイントになっている。

それから日銀とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がETFを大量に購入している話はよく話題になるが、これは外国人や外国企業による日本企業買収を防ぐ目的があるのではないかという見方を示していて、特に年金を通じて国民が企業を所有するという概念は悪くないとも思った。

著者の作品はおそらく初めて読んだが、長谷川慶太郎に近い作風で面白かった。
投資に関しても興味深いトピックが多く書かれていたので、参考にしたい。





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