『織田信長 四三三年目の真実 信長脳を歴史捜査せよ!』:雨読夜話

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織田信長 四三三年目の真実 信長脳を歴史捜査せよ!
織田信長 四三三年目の真実 信長脳を歴史捜査せよ!
明智 憲三郎
幻冬舎 2015-07-23

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明智光秀の子孫によるベストセラー『本能寺の変 431年目の真実』の続編で、信長の行動における考え方や謎解きなどを語っている作品。
本書でも史料から状況証拠を積み上げて考察する「歴史捜査」の手法が用いられている。

信長や本能寺の変については、勝者である秀吉による公式発表、それを元に書かれた講談本のフィクション、そして権威ある歴史学者がそれを受け入れてしまったことで、おかしな説が定説扱いされているとしている。

これに対して本書では信憑性の高い『信長公記』やルイス・フロイスなどの宣教師たちが書いた手紙や報告書、公家や戦国武将らの日記など、変なバイアスがかかっていない史料の記述から仮説を組み立て、各人の意図やどのように行動したのかを考察している。

まず、信長をはじめとする戦国大名たちは『孫子』や『韓非子』といった中国の兵学や政治学の書物をよく読んでいて、例えば信長が若い頃にうつけのふりをして保身を図っていたなど、どのような記述が使われていたのかを推定しているところが面白い。

桶狭間の合戦でも信長が孫子の兵法を利用していたと仮定して話を進め、敗れた今川義元は決して愚将ではなく単に信長の方が一枚上手だったということが分かる。
領国の統治や家臣の統制については、『韓非子』の教えが反映されたのではないかという話をしていて、結果からすると少しやり過ぎたのかもしれない。

他にも足利義昭や朝廷、イエズス会などとの交渉においては権威を利用するスタンスはともかく、一般的にイメージされるよりもソフトな感じの信長像が出てくるのもいい。
破天荒な信長を期待するファンは多いだろうが、実際はそんなものなのだろう。

そして後半で、信長が本能寺の変で滅びなかったらどのようなビジョンを持っていたのかという話や、本能寺の変に至る信長や光秀らの行動についての仮説を語っている。
この部分はネタバレさせるのはもったいないので具体的には書かないが、一般的な定説と大きく異なる上にそれなりに説得力を感じてしまうものとなっている。

前作に引き続いて刺激的な話がいくつも書かれていて、思っていた以上に早く読み終わった。






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