『本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇』:雨読夜話

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本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇
本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇
椎名 誠 目黒 考二
椎名誠旅する文学館 2016-10

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椎名誠の全著作について、椎名の長年の友人であり本の雑誌社の発行人も務めてきた目黒考二(北上次郎)が、椎名本人に対して各作品の評価や背景についてインタビューしているシリーズの第1作。

デビュー作『さらば国分寺書店のオババ』から始まり、『はるさきのへび』までの78作を扱っている。

現在の雑魚釣り隊シリーズに続く『わしらは怪しい探険隊』、私小説のシリーズもの『哀愁の町に霧が降るのだ』、『新橋烏森口青春篇』、『銀座のカラス』、椎名SFの三部作『アド・バード』、『水域』、『武装島田倉庫』、息子との話である『岳物語』、南米南端への紀行文『パタゴニア』など、代表作の数々が扱われているとともに、15年で78作というのはかなりのハイペースで書かれていることに改めて驚かされる。

北上次郎のペンネームで書評家としても活躍しているのと、椎名の友人としてあまり遠慮しなくていいこともあり、目黒はストレートに評価をしているのが面白い。
面白い作品は高く評価する一方、「読んだ当時は面白かったが現在では辛い」とか、「文体が古びたような気がする」、「椎名は対談に向いていない」などの感想もずけずけと語っていて、椎名もそれを受け入れている。

中には執筆した椎名、発行した目黒の2人ともに忘れていた作品もけっこうあり、それだけ多くの作品に携わっていたということなのだろう。

椎名が会社員を務めていた時期の大変さや、友人である沢野ひとしや木村晋介との交流、本の雑誌社が経営が苦しかったことから出した本があったなど、エッセイや私小説のシリーズで語られていない事情がいくつも語られているのもいい。
もっと書いてほしいネタがいくつもあり、椎名と仲間たちの経験の豊富さに感心する。

『岳物語』でネタにされた息子の岳氏が20歳の頃に大変な思いをしてきたという恨み言を書いたエッセイが収録されているのも印象に残る。
家族や親族が作家になった場合に起こりえる問題が書かれていて、ネタにされたらたまったものではないというのは分かる。

まだ読んでいない作品の中で面白そうな作品があるので読んでみようと思ったし、本シリーズの続きも読みたい。





[本書で扱われている作品の一部]


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