『大転換 : 長谷川慶太郎の大局を読む緊急版』:雨読夜話

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大転換 : 長谷川慶太郎の大局を読む緊急版
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長谷川慶太郎による、トランプ政権誕生後の行方などの世界情勢を分析している作品。

まずはトランプとアメリカについての話で、トランプが当選した背景にはこれまでの政権から無視されてきた白人の貧困層のニーズに応える政策を語ってきたことを挙げている。
そしてトランプの特徴は決断力や実行力があることと、不利と見たらあっさり政策転換ができることとしていて、安倍首相と会談してから駐留米軍の負担の話をしなくなったことを思い起こす。

トランプに大統領選挙に敗れたヒラリー・クリントンについては、女性という「ガラスの天井」ではなくて30年以上議員や大臣をやったのに変革ができずに既存勢力の代表とみなされたことや、貧困層のニーズに応えられなかったことが敗因としている。
ヒラリーが属するエリート側に立っているためにトランプ政権を認めたくない米国メディアの問題点も触れていて、これは安倍政権に対して常軌を逸した叩き方をする日本のメディアにも共通している。

日本の防衛については鹿児島県の馬毛島という無人島を基地とすることで日米の防衛力強化が見込めるという話や、アメリカが「世界の警察官」を降りるのならば代わりとなるのは(中国とロシアが拒否権を持つ限り役に立たない)国連ではなくてG7とNATOであり、日本がNATOに加盟する可能性を言及しているのは興味深い。
また、PKOに(自衛隊を含む)正規軍を出している先進国は日本だけらしく、自衛隊ではなくアメリカなどのように民間の軍事会社を利用することも一案だとしている話には少し驚いた。
(さまざまな利用方法を連想するが、書かないでおく)

日本経済については自動車産業の動向についての話が興味深い。
今後の主流になりそうなのはEV(電気自動車)であり、三菱自動車を買収した日産が有利なポジションにあり、ハイブリッド(技術的に頭打ち)や燃料電池車(水素の危険性が残る)にこだわってきたトヨタがちょっと危ないのではないかとしている。
トヨタが本気を出してどれくらい追いつくものなのか?という部分も気になっていて、注視しておきたい。

後半ではEU、ロシア、中国、韓国の明るくない未来を語っている。
まずはオバマの広島訪問と安倍首相の真珠湾訪問は第二次世界大戦の戦後処理が完了したことを意味し、第二次世界大戦のネタを対日外交で引きずってきたロシア、中国、韓国はカードとして使用しづらくなったのではないかとしている。
そしてロシアでは人材流出が相次いだことで諜報能力や情報分析能力の低下が著しく、トランプ政権を甘く見ている可能性が高いこと、欧州ではEU離脱を掲げる右派が躍進することで更なる経済力低下が予想されることなどが書かれている。

他の著作にも見られるように、新たな知見、歴史的な裏づけなどが具体的に書かれていて、非常に興味深く読むことができた。





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