『本人に訊く〈2〉おまたせ激突篇』:雨読夜話

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本人に訊く〈2〉おまたせ激突篇
本人に訊く〈2〉おまたせ激突篇
椎名 誠 目黒 考二
椎名誠旅する文学館 2017-05

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書評家で本の雑誌社元社長の目黒考二(北上二郎)が、椎名誠の著作を読み返して椎名にあれこれ聞き出している対談シリーズの第2作。
本作では1995年の『南国かつおまぐろ旅』から2005年の『大漁旗ぷるぷる乱風編』までが扱われている。

前作の『本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇』に引き続き、目黒は再読した感想をストレートに語り、椎名に執筆した意図などを尋ねている。

特に多いのがタイトルへのダメ出しで、初版が出た際の元々のタイトルに対するものよりも、文庫化した際に改題したタイトルへのものが多い。
これは著作があまりに多くてネタ切れしていたのと、さまざまな雑誌に掲載したり連載したエッセイがあってまとまりのあるタイトルがつけづらかったためかと考えている。

本の雑誌社の経営が苦しかったために出した本というのも多かったようで、椎名とイラストレーターの沢野ひとしが旅に出る際に『あやしい探検隊』シリーズに関する写真を渡して船の上で対談してもらったものを書籍化したのが『鍋釜天幕団フライパン戦記 あやしい探検隊青春篇』だったとか、6人で共通のテーマに関するエッセイを書く方式で製作期間の短縮を狙った(けど椎名と沢野の原稿が遅れた)など、出版にまつわる裏話が面白い。

中でも、椎名が定期的に教会で行っていた絵本に関する講演が『絵本たんけん隊』として出されたが、同じ講演で絵本に関する度合いが低い話を編集して『ここだけの話』としてもう1冊出したという話には驚く。

他にも『沢野字の謎』『発作的座談会〈2〉いろはかるたの真実』のような『発作的座談会』シリーズでは沢野が常人離れした発想からの発言をどれだけするかで面白さが変わってくると指摘していたり、目黒が『武装島田倉庫』と同じ世界観で書かれた「北政府もの」のSF短編を集めた『続・島田倉庫』みたいな作品を待望しているなど、シリーズ作品の話も興味深い。
椎名は『続・島田倉庫』というタイトルに難色を示しているが、タイトルは別のものでもいいのでこれは出てほしいと思う。

本作でもこれまでに読んだ椎名作品を思い出したり、未読の作品に関心を持ったりと、面白く読むことができた。
このシリーズはあと2作出るようなので、発売を楽しみにしている。





[本書で扱われている作品の一部]


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