代々木ゼミナールの人気講師による、地理が経済に及ぼす影響を分かりやすく解説している作品。
立地、資源、貿易、人口、文化といった内容で章立てがなされていて、日本地理の話よりも世界地理がメインで書かれている。
距離や立地、輸送手段などに関係する輸送コスト、外交関係や民族問題といった政治状況、人口や世代分布による市場規模がいかに貿易や産業構造と大きな関係があるのかを改めて知ることができる。
また、距離にも物理距離、時間距離、経済距離、感覚距離と捉え方によって意味合いが大きく異なったり、都市や国、世界とスケールが異なることで印象がかなり異なることも書かれていて、確かにそうだと感じる。
そして地理と経済を扱う関係上、資源国の話が多くなっている。
ブラジル、オーストラリア、カナダ、ノルウェーのような比較的知られている国から、ジョージア、タンザニア、ボツワナ、ナイジェリアのように「感覚距離が遠い」国の話までなされていて、視野が広がる。
以前から気になっていた作品だったが、読んでみて期待を裏切らない内容だった。
話が面白かったので、著者には本書のような作品をもっと書いてほしいと思う。
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