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『教養として知っておきたい 「民族」で読み解く世界史』:雨読夜話

ここでは、「『教養として知っておきたい 「民族」で読み解く世界史』」 に関する記事を紹介しています。
「民族」で読み解く世界史
「民族」で読み解く世界史
宇山 卓栄
日本実業出版社 2018-01-25

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それぞれの民族の移動や活動、政策、対立などを、世界史の中で解説している作品。

定説とされる話にもしばしば疑問を呈していて、例えば本当に氷河期にシベリアからアメリカまで渡ることができたのか?としていたり、白人による黄禍論のようなプロパガンダへの批判、中国で漢民族の王朝とされるものでも王家は北方の遊牧民出身の可能性が高い場合が多いなど、幅広い見解を紹介している。

隋の揚氏や唐の李氏が鮮卑(モンゴル系?)の出身という説が有力なのは知っていたが、宋の趙氏もトルコ系(突厥の沙陀族)という話もされていて、前の王朝である五代の後唐や後晋も沙陀族の王朝だったことを考えればそう違和感もない。

中国のところでは古代から中世にかけての民族や王朝がモンゴル系なのかトルコ系なのかで見解が分かれそうなところも多いが、大枠は納得しやすい。

それにしても近世・近代におけるヨーロッパの列強による黒人奴隷の扱いやネイティブ・アメリカンの虐殺、強制的な増殖政策による「ブラック・インディアン」の増加など、ひどい所業の数々には言葉が出なくなる。
戦国時代の日本人が奴隷貿易をやっていたポルトガル人を「あいつらは人間じゃない」と言っていた記録があるのも分かるような気がするし、アメリカ大統領だったフランクリン・ルーズベルトのクソさもさらに強く印象付けられた。

著者の見解に異論があるところもそれなりにあるが、見解が分かれやすい題材なので当然と言えば当然なのかもしれない。
重いが重要なテーマから世界史を語っていて、興味深く読むことができた。






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