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『泥の文明』:雨読夜話

ここでは、「『泥の文明』」 に関する記事を紹介しています。
泥の文明 (新潮選書)
泥の文明 (新潮選書)
松本 健一
新潮社 2006-06-15

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数年前に読んだ『砂の文明・石の文明・泥の文明』の中から、日本を含む泥の文明について深く掘り下げて書かれた本。
泥の文明とは、東は日本から西はインドまでのモンスーン地域を指していて、稲作や定住といった点が共通している。
これに対して石の文明は岩盤の上に薄い地表の西欧、砂の文明はその名の通り砂漠の中央アジアやアラブ、アフリカなどを指している。

泥の文明で生きる我々からすると砂漠で住むことは理解しがたいが、砂の文明の人々からすると、日本やインドは汚い泥まみれの世界に映っているらしい。

日本神話の時代から代々続く、泥まみれの低湿地を乾燥させ水田を開発してきた過程が書かれていて、内に蓄積する力を養ってきたことには感銘を受けた。
また、人が死んだら土に帰っていくという死生観が泥の文明特有のものとあり、蓮の花が仏教で特別な位置を占めるのも泥の中に咲くからというのは肯けた。

日本がものづくりに強さを発揮するのも泥の文明と強い関わりがあり、筆者はここ最近でものづくりの大切さを忘れてマネーゲームに熱中するような風潮に危機感を表明している。

以前読んだ新書の『砂の文明・・・』はそこそこ面白かったが、それほど感銘を受けなかったのに対し、本書は泥の文明に対してみっちり書かれていたので、読みごたえがあって興味深かった。



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