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『継続捜査ゼミ』:雨読夜話

ここでは、「『継続捜査ゼミ』」 に関する記事を紹介しています。


ノンキャリアの警察官を退官して女子大の教授に転身した人物が、ゼミの女子大生たちとともに未解決事件の捜査を行う警察小説。
2010年に殺人事件の時効が廃止となったことが本作の背景にあるようで、オダギリジョー主演のドラマ『時効警察』が放送されていた頃とは事情が変わっている。

主人公の小早川は刑事をしていた期間が長くて警察学校の校長を最後に退官し、幼馴染の学者の紹介で三宿女子大の教授となり、ゼミでは「継続捜査」として未解決事件を題材に捜査の演習を行っている。

ゼミ生は蘭子、梓、麻由美、蓮、楓の5人で、それぞれ法律、城、世界の謎、薬、武道と趣味とする知識の造詣が深く、事件の捜査に妙なところで役立ってくる。

小早川は警察学校時代の教え子で目黒署の刑事である安斎から未解決事件の題材を提供してもらって捜査の演習を始めるが、捜査を進めるうちに本庁の特命捜査対策室(継続捜査をする部署)の保科係長や丸山とも協力することとなる。
彼らは女子大生たちと会えるという下心を隠していないように見え、積極的に絡みたがる描写が多いのが面白い。

演習の題材となった老夫婦殺人事件だけでなく、ゼミ生や同僚の竹芝教授が遭遇した学内での事件も並行して捜査しており、徐々に皆の知見が増していくところが本作の醍醐味のように思える。

ページを追うごとに小早川が実は伝説の刑事として優秀な捜査員を多く育ててきたことが保科や安斎の口から語られていて、本人が謙遜しているのと対比をなしているのもいい。

キャラクターの関係性がうまくまとまっていて面白い作品なので、続編の『エムエス 継続捜査ゼミ2』も読んでみようと思う。





エムエス 継続捜査ゼミ2
Posted with Amakuri
今野 敏
講談社 2018/10/18

時効警察 DVD-BOX
Posted with Amakuri
オダギリジョー (出演), 麻生久美子 (出演), 三木聡 (監督, 脚本)
角川エンタテインメント 2006/06/23

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