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『30の名城からよむ日本史』:雨読夜話

ここでは、「『30の名城からよむ日本史』」 に関する記事を紹介しています。

30の名城からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
安藤 優一郎
日本経済新聞出版社 2018/12/4



日本の名城を30選び、城が築かれた背景や地理的な利点、歴史的事件でどのような役割を果たしたか、その後の変遷などを紹介・解説している作品。
具体的には、以下30の城が扱われていて、古くは坂上田村麻呂による東北遠征、新しくは日清戦争で広島城に大本営が置かれた話などが語られている。

五稜郭、胆沢城、多賀城、会津若松城、江戸城、世田谷城、小田原城、川越城、
宇都宮城、水戸城、浜松城、上田城、金沢城、清洲城・名古屋城、岐阜城、大津城、
二条城、大坂城、千早城、姫路城、赤穂城、備中高松城、広島城、津和野城、
松山城、高知城、名護屋城、原城、熊本城、首里城

メジャーな城ばかりではなく、津和野城や世田谷城、水戸城のように必ずしも歴史の教科書などであまり扱われない城を扱っているのはマニアックでポイントが高い。

城の紹介では山城、平山城、平城の分類は知っていたが、これに加えて本丸などの曲輪の配置によって梯郭式(ていかくしき)、輪郭式(りんかくしき)、連郭式(れんかくしき)といった分類があることを知り、興味深かった。
今後城を訪れた時などにチェックしてみようと思う。

歴史的な話で印象に残ったのは、安土城、八幡山城、聚楽第、岐阜城、名護屋城、原城、大津城などが廃城になったり徹底的な破壊を受けた理由に、前の時代の権力者(例えば信長や秀吉)のイメージが強い城や、敗戦や苦戦など権力者にとっていやな記憶を思い起こさせる城を破壊することでイメージを払拭したかったという話が興味深い。
(新たな城を築くに当たって資材を転用するために解体された例も多いみたいだが)

近年になって唱えられた新説や新たな発見が紹介されていたり、例えば大坂城では冬の陣・夏の陣ではなく大塩平八郎の乱を扱ったように変化球的な話があったりと、なかなか面白かった。
ただひとつ注文を付けると、地勢に関する話があるのだから、やはり周辺の地図はつけておいて欲しい。

日経ビジネス人文庫から出されている『30の〇〇から読む〇〇史』というタイトルの本は基本的に単発のようだが、本書で紹介しきれていない城は例えば仙台城、犬山城、竹田城、松江城、萩城、岡城などいくつもあるので、続編を出してくれたらぜひ読んでみたいところである。





30の神社からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
安藤 優一郎
日本経済新聞出版社 2018/7/3


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