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『古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける』:雨読夜話

ここでは、「『古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける』」 に関する記事を紹介しています。



古代の自然環境や航行技術、各地に残る神社や遺跡、伝承などから、『日本書紀』のどのあたりが盛られていて、どのあたりが隠されたりなかったことにされたかなどを考察している作品。

著者は港湾などを担当してきた元建設官僚で、実際に各地を旅したり歩いたりして当時の地形や自然環境を考察している。

まず前提として、古代日本の陸路は悪路で大軍が進むことができず、瀬戸内海は水の補給に問題があって長距離の航海は不可、日本海側は海流に乗れば比較的進むことができるが秋や冬の航海はできないと、大軍を派遣した記述は怪しいとしている。

また、遺跡や神社などから繁栄していたのが明らかな壱岐、対馬、北部九州、出雲、丹後、近江といった地域の王権に関する記述が不自然に少ないことや、祀られている神様に関する疑問などから、『日本書紀』では藤原氏による大和中心史観みたいな創作がなされたのではないか?と話を続けている。

信憑性とか出遅れていたはずの藤原氏がどうやって主導権を握ったのか?などよく分からないところもあるが、大和朝廷が思われていたよりも新しかった可能性があるとの記述には少し衝撃を受ける。

他にも、王の墳墓とされてきたが『日本書紀』ではほとんど無視されている巨大古墳について、古墳のある場所の近くには水害をもたらす川が流れていて定期的な浚渫が必要なはずだが・・・という話から、著者ならではの推理を述べているところも面白い。

定説と異なる話が多く書かれ、いろいろと考えさせられた。





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