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『総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る』:雨読夜話

ここでは、「『総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る』」 に関する記事を紹介しています。



総合商社が時代に応じて業態を変化させたり、日本以外の国ではあまり成立していない事情、今後の展開などを解説している作品。

現在総合商社とされる企業は7社(三井物産、三菱商事、伊藤忠、丸紅、住友商事、双日、豊田通商)で、大きく分けると財閥に由来する企業(三井物産、三菱商事、住友商事)、繊維の商社に由来する企業(伊藤忠、丸紅など)、鉄鋼の商社に由来する企業(双日の前身・日商岩井など)の3種類になっていて、幅広い分野を手掛けることは共通するものの、その内訳はそれなりに異なっていることも書かれている。

明治時代に外国の商人に対抗すべく国策で組織された経緯や、第一次世界大戦で商圏を広げた話、第二次世界大戦時に国から統制されてそれまで扱っていなかった商品も扱うようになったこと、終戦後にGHQから三井物産と三菱商事が一時期解散を命じられたことで他の総合商社が伸びてきた経緯など、さまざまな激変に適応してしたたかに業績を上げてきたことが分かる。

総合商社の業務についても扱われていて、取引の手数料を得るトレード、製造業や小売業といった他業種の企業に投資して配当を得る方法、さらに他業種の経営に参画することなどが挙げられていて、それぞれの業務が相乗効果を上げていることも伝わってくる。

欧米や新興国はこうした日本の総合商社を自国でも育成しようと試みられたらしいが、韓国を除くとあまり成功しているとは言えず、どこの国でも成立しやすい業種というわけでもないようである。
例えばイギリスにも似た業態の商社があったが、イギリス内の他の企業とのつながりをあまり持っていなかったことが大きく異なるなど、その企業だけでなく他業種の企業や政府の役割なども関連しているのかもしれない。

このように総合商社という業態はムーディーズのような格付け会社もどのように評価したらいいのか悩ましい存在のようだが、徐々に認められつつあることも書かれているのは朗報だと感じた。
もちろん、三菱商事などが総合商社のメリットや役割を伝えてきたことも記しておきたい。

経営や商業の用語などで少し難しく感じるところもあったが、おおまかなところを知ることができて非常に興味深かった。
株式投資においても、総合商社をチェックしておきたい。







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