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『中国奇想小説集: 古今異界万華鏡』:雨読夜話

ここでは、「『中国奇想小説集: 古今異界万華鏡』」 に関する記事を紹介しています。

中国奇想小説集: 古今異界万華鏡
井波 律子 (翻訳)
平凡社 2018/11/9



有名な清代の『聊斎志異』などのような中国の幻想・奇想小説を26編、六朝、唐、宋、明、清と各時代ごとに収録し、それぞれの元となった作品の作者や時代背景、それぞれの関係なども解説されている作品。

これまでに読んだ『聊斎志異』や『唐宋伝奇集』にあったような、日本と違った人間臭い感じの化け物や幽霊などが登場し、人間となんだかんだやり取りしている話が多くて面白い。

日本と違うなと思うのは女性の幽霊や化け物で、日本だと単純に恨んで祟るとか弱らせるまでで終わりなのが多いのに対し、「白娘子 永に雷峰塔に鎮めらるること」に出てくる巨大な白蛇が化けた美女のように、しつこく主人公の青年につきまとってくるなど、やけにエネルギッシュなところで、国情の違いを感じたりもする。

解説では、六朝時代の『捜神記』や宋代の『夷堅志』のように「不思議な出来事の記録」スタイルと、唐代伝奇や清代の『聊斎志異』のように「虚構の物語世界」スタイルの2種類に大別できることが書かれていて、過去に読んだこの手の作品がどちらになるか、という視点で読み返すのも面白そうである。

久しぶりに現実から離れて楽しむことができる中国の幻想・奇想小説を読むことができ、いい気分転換になった。






捜神記 (平凡社ライブラリー)
干 宝 (著), 竹田 晃 (翻訳)
平凡社 (2000-01-24)


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