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『楊逸が読む聊斎志異』:雨読夜話

ここでは、「『楊逸が読む聊斎志異』」 に関する記事を紹介しています。

楊逸が読む聊斎志異
楊 逸 (著), 黒田 真美子 (翻訳)
明治書院 (2011-09-28)



中国人で初の芥川賞作家で大学教授でもある楊逸氏が、中国の怪奇小説集『聊斎志異』から25の話を選び、中国と日本の文化の違いや、当時と現代の違いなどを含めて紹介・解説している作品。

現代語訳は別の翻訳者がしていて、著者は話の選択と各章の初めでエッセイを書くという分担になっている。

日本に在住する中国の人から見た、日本と中国での違いの話がちょっと面白い。
中でも、日本の幽霊は(円山応挙の影響で)足がないので、人間との恋愛話に発展しにくいという見解にはなるほどと思った。

おどろおどろしい話は少な目で、人外の存在と比較的うまくやっている話が多く、安心して読むことができる。

特に『聊斎志異』で選ばれることが多い「陸判」や「蓮香」などは内容のインパクトやハッピーエンドなところもあり、本書を読む前から大体の筋を覚えていたりもした。

冥界でも賄賂が有効だったり、頼みごとによって名簿の記載内容を書き替えてもらったりする話が出てくるあたりは、いかにも中国っぽいと改めて感じた。

幽霊や仙人などから言われたことをきちんと実行した場合、実行できなくて痛い目に遭う場合と、人間の弱さが出てくるところも面白い。

改めて、『聊斎志異』の話は面白いことを再認識できる1冊だった。






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