FC2ブログ

『こんなに面白いとは思わなかった! 関ヶ原の戦い』:雨読夜話

ここでは、「『こんなに面白いとは思わなかった! 関ヶ原の戦い』」 に関する記事を紹介しています。

渡邊 大門 (著)
光文社 (2015/1/8)


関ケ原の合戦が発生する前の政治情勢から戦後処理に至るまでの期間について、50の疑問に答える形で関ケ原の合戦に関する現状での研究結果を紹介している作品。

著者がまえがきで書いている通り、知らなかったことが扱われていて、通り一遍の本ではないことが分かった。

まず、家康と石田三成が対立関係にあったというのは後世から見ての評価であり、前田利家死後の七将襲撃事件で三成が失脚した後も、家康が三成やその兄の正澄の屋敷に泊まったり、前田利長の謀反容疑があった時も三成と大谷吉継の兵が越前に派遣されたなど、特に仲が悪かった感じでもないように見えることに驚いた。

その一方で、毛利輝元が家康との対立をうかがわせる書状が結構あったようで、戦後に輝元や吉川広家が三成や安国寺恵瓊などに罪を押し付けたという部分が大きそうに見える。

そして、石田三成と上杉景勝の家老・直江兼続が示し合わせて関ケ原の合戦になったという話は全くの嘘のようで、三成から信濃の真田昌幸宛に、上杉家に味方になるよう伝えてほしいとの書状が紹介されているのも面白い。

上杉景勝が家康から討伐を受けるようになったのは、三成おびき出しのためではなくて旧領国の越後から年貢を持ち去られてしまって窮乏した堀氏から家康への通報が大きかったようである。

他にも、宇喜多秀家や長宗我部盛親などがお家再興のために希望を捨てずにかつどうしていたことや、伊達政宗や黒田官兵衛のように地方で戦っていた大名たちの動向なども紹介され、多彩な内容となっている。

複数の説を並列で紹介されていて、興味深く読んでいくことができた。






にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト




この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック