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『信長の経済戦略 国盗りも天下統一もカネ次第』:雨読夜話

ここでは、「『信長の経済戦略 国盗りも天下統一もカネ次第』」 に関する記事を紹介しています。

大村大次郎 (著)
秀和システム (2019/9/10)


信長の戦略や独自性について、経済の視点から考察・解説している作品。

著者の他の作品および、武田知弘名義の作品、それから上念司著『経済で読み解く日本史① 室町・戦国時代』などとテーマ的に重なるところもあるが、他の作品であまり書かれていなかったと思われる話もそれなりにある。

例えば、相撲が好きで現在の相撲興業の元となったらしいこと、名物狩りと称して京都の商人などから茶器を買い集めた時に金貨などで支払うことで金貨の流通を図った話などがそれに当たる。

また、史料を当たると信長は征夷大将軍ではなく太政大臣になっていた可能性、そして家臣の知行は所有ではなく単に管理の形だったらしいことを複数の例(例えば秀吉の所領だった長浜城は姫路城の代わりに取り上げられていた可能性)などから考察したこと、足利義昭から提示された副将軍や管領の官職を断ったことなどから、「朝廷の権威を用いた中央集権」という明治維新を300年くらい先取りした体制を目指していたのではないか?という話がなかなか刺激的である。

そして、この知行をいつ取り上げられるか分からない、というシステムに対応できなかった中途採用組の荒木村重や明智光秀が謀反を起こした、という話につながっている。

既に読んだことのあるテーマだが・・・と思いつつ読んだが、類書よりも新しい分だけ初めて知るであろう話をきちんと入れてくれていたので、興味深く読むことができた。




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関連タグ : 大村大次郎・武田知弘, 織田信長,

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