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『貝と羊の中国人』:雨読夜話

ここでは、「『貝と羊の中国人』」 に関する記事を紹介しています。
貝と羊の中国人 (新潮新書)
貝と羊の中国人 (新潮新書)
加藤 徹
新潮社 2006-06-16

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貝と羊という古代からの象徴をキーとして中国人の精神構造や社会について分析している本。

貝は中国古代の殷王朝で使用されていた貨幣であり、東方や農耕経済、ホンネといったものを象徴している。それに対して羊は殷を倒した周王朝で主幹産業だった牧畜のことで、理論やタテマエを表している。
中国人はその一見矛盾するような性質を双方共に具えており、現在共産党の一党独裁政権が健在であるにもかかわらず資本主義経済を上手く取り入れて経済発展していることに現れている。

他にも中国における英雄とヒーローの違い(典型的な英雄が劉秀、典型的なヒーローが劉備)や、長らく特権階級として君臨し続けた士大夫階級の強さ、中華思想の他国からの分かりにくさなど、中国社会の特徴を語っており、中国の歴史小説を思い返して”なるほど”と思えるようなことも多かった。

どうも日本はその振る舞いの一つ一つが中国人の癇に障ることが多い反面羨ましくも思っており、多くの摩擦になっているようだ。中国との関係は本当に交流したことはあまりないと断言しているあたりは卓見だと思う。

文章も読みやすく、面白い本だった。



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