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『「空間」から読み解く世界史: 馬・航海・資本・電子』:雨読夜話

ここでは、「『「空間」から読み解く世界史: 馬・航海・資本・電子』」 に関する記事を紹介しています。

宮崎 正勝 (著)
新潮社 (2015/3/27)


ドイツの思想家であるカール・シュミットの『陸と海 世界史的な考察』で描かれている「空間革命」という概念から、これまで6度の空間革命が発生したという観点から書かれた歴史読み物。

その6回の空間革命は、下記のようなことが書かれている。
  1. 大河流域での文明発生
  2. ローマ、ペルシア、漢などの帝国が成立したことによる諸地域世界の形成
  3. アッバース朝やモンゴル帝国によるユーラシア規模での空間の統合
  4. 大航海時代以降に大西洋世界が開発されたことによる資本主義など近代システムの成立
  5. 産業革命、鉄道、蒸気船などによる地球空間の統合
  6. アメリカを中心とする地球規模の電子空間の形成
具体的に読み進んでいくと、モデルの立て方はなかなか面白いのだが、それぞれの事例が教科書的な話が多くてあまり面白くない。
この面白くなさは先日読んだ著者の『文明ネットワークの世界史』とも通じていて、多分新たな研究成果や意外な観点からの話などが少ないことに起因するように感じる。

また、もう少し文章を簡潔にまとめたり図解をもう少し増やすなど、分かりやすさやサービス精神による工夫ができる余地が大いにありそうだと思った。

ちょっともったいない作品だが、『陸と海 世界史的な考察』という作品があることを知って読んでみようかと関心を持つことができたので、これが最大の収穫かもしれない。




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