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『戦国武将の土木工事』:雨読夜話

ここでは、「『戦国武将の土木工事』」 に関する記事を紹介しています。

豊田 隆雄 (著)
彩図社 (2020/11/17)


城郭、城下町、道路、港湾、治水、鉱山など、戦国武将たちが手掛けたインフラ構築の事績を紹介している作品。

信長、秀吉、家康、武田信玄、上杉謙信、毛利元就、伊達政宗、松永久秀、蒲生氏郷、加藤清正、大友宗麟、長宗我部元親、池田輝政、今川義元、明智光秀、北条氏、朝倉氏、小早川隆景など、一定以上の知名度がある武将たちが扱われている。

初めて知って少し驚いたのは武田信玄の業績とされている「棒道」や治水事業が信玄1人の業績として過大に評価されてきたらしいことや、金山衆という金山開発をしてきた人々が信玄の家臣というよりも請負業者のような立場だったことなどで、徳川家や地元の人々による信玄伝説の部分も大きいのだろう。
もちろん実際に信玄がインフラ構築に尽力していたのは確かなことのようで、駿河を手に入れた後に江尻で港湾整備した話も書かれている。

派手なイメージがある伊達政宗が仙台平野の治水に成功して大幅な増収を得ていたことや、猛将というイメージがある加藤清正が武将よりも行政官僚としての業績の方が高くて治水や新田開発での成果を上げていた話、大地震からの復興でも威信にこだわって無理やり伏見城再建をやって評価を落とした秀吉と、地震と津波の被害を受けて街道の内陸への移転、津波を弱める効果もある運河の建設、防潮林の整備、塩田開発などを実施して評価を上げた政宗の明暗などの話が面白い。
この辺りの話を読むと、政宗や清正はイメージ戦略もうまい印象があり、現代で政治家になったとしても成功できそうな気がする。

さまざまな戦国武将や地域の話が書かれていて、興味深く読むことができた。



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