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『教養として知っておきたい 「王室」で読み解く世界史』:雨読夜話

ここでは、「『教養として知っておきたい 「王室」で読み解く世界史』」 に関する記事を紹介しています。
「王室」で読み解く世界史
宇山 卓栄
日本実業出版社 2018/12/20




世界各国の王や皇帝の系統について、解説している作品。

王と皇帝の違いについても書かれていて、皇帝は王よりも上位の存在だが、王になるのには血統が必要な一方で皇帝は(古代ローマ皇帝などのように)実力でなれるという傾向があることが書かれている。
(スウェーデン王になったフランス人のベルナドットのように、例外はもちろんある)

また、少し前に読んだ『ヨーロッパの「王室」がよくわかる本』でも書かれていた、王家の娘婿が王位を継ぐと別の王朝と見られることは本書でも書かれていて、代表として婚姻関係によって勢力を拡大したハプスブルク家のことが多く書かれている。
そしてスペインを治めたハプスブルク王家は自分たちがやった乗っ取りを防ぐために近親間の婚姻を繰り返して遺伝性疾患に苦しむ王族が続いた挙句に断絶し、隣国フランスのブルボン家の王に後退したのは皮肉な話である。

ヨーロッパだけでなくアジア、アフリカ、アメリカなどの現存する王家も滅亡した王家のことも書かれているところも、好感が持てる。
シナやコリアの大衆が見捨てた皇族を日本が保護していた話や、王政や帝政を廃止した国の事情、立憲君主制の国から見ると異様に感じられる王政が続く国の話など、多くの話が扱われている。

著者は王(皇帝)が辿った歴史はその国の、また、その国民の「履歴書」だと語っていて、なかなか深い言葉だと感じた。
王室から国について、多くのことを考えるきっかけになる1冊だと思う。




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