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『仕事に効く教養としての「世界史」II 戦争と宗教と、そして21世紀はどこへ向かうのか?』:雨読夜話

ここでは、「『仕事に効く教養としての「世界史」II 戦争と宗教と、そして21世紀はどこへ向かうのか?』」 に関する記事を紹介しています。

出口治明 (著)
祥伝社 (2016/10/1)


ライフネット生命の創業者による、自身が多くの読書から得た世界史の理解を解説している『仕事に効く 教養としての「世界史」』の続編。

前作で語っていない、日本で教えられる世界史の中でも触れられる機会が少ないイスラム圏、インド、中南米、アフリカなどの歴史について多く書かれている。

インドが地政学的に西北のカイバル峠以外からは軍隊が侵入しづらいために独自の地域世界が続いてきたこと、そしてインダス川流域やガンジス川流域を支配する北部の政権と、デカン高原に割拠する南部の政権に分かれることが多くて統一王朝が続いた時期が短いことなど、他の地域と異なる部分が多いことが分かりやすかった。
ムガール帝国以外の諸王朝は全然覚えられないが、腰を据えて歴史書を読んだら覚えていくものなのかもしれない。

中南米ではナポレオンの登場で宗主国だったスペインとポルトガルが大変な目に遭ったことで独立運動が激化し、サン・マルティンとシモン・ボリバルという2人の英雄が登場したこと、既得権益層の保守派VS革新派と連邦派VS中央集権派などの対立やアメリカなどの干渉もあって政情が安定しない状況が続く背景などが書かれていて、解決の道は遠そうである。

そしてアフリカでは部族闘争で敗れた部族から奴隷の形で中南米に労働力が流出したこと、そして19世紀にイタリア軍がエリトリアに侵入したことをきっかけに牛痘が一気に広まって牛がほぼ絶滅して農業が壊滅状態になったことで、暗黒大陸と称されたり野生動物の楽園のような形になった経緯が書かれている。

他にも、16世紀の激動の時代にヨーロッパで広大な領土を支配した神聖ローマ皇帝のカール5世が諸外国との戦争で振り回されて次の代に国家破産に至った経緯や、ルネサンスに至った地中海の東・西・南を通ってのイスラムからの文化の伝来、プロイセンがドイツ帝国となって第一次世界大戦に至るまでの歴史なども書かれ、幅広い世界史の知識を得られる。

前作を読んでからかなり時間が経ってしまったが、本書も興味深く読むことができた。




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