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『史伝 北条義時: 武家政権を確立した権力者の実像』:雨読夜話

ここでは、「『史伝 北条義時: 武家政権を確立した権力者の実像』」 に関する記事を紹介しています。

山本 みなみ (著)
小学館 (2021/12/23)


鎌倉歴史文化交流館の学芸員を務める歴史学者による、北条義時の事績を語っている作品。

著者が30代と若いこともあって最新の研究成果が反映されていたり、著者の説が書かれているようで、類書に書かれていない話が多くて興味深い。

例えば、北条氏が領地や兵が少なかったのは京都に拠点を置いていた時期が長かったためで、その代わりに朝廷にコネがあったことや、頼朝の浮気に対して政子が「うわなり打ち」を命じたのは牧の方の父の牧宗親ではなく兄の大岡時親だったという説、実朝暗殺時の記述が『愚管抄』と『吾妻鏡』で異なっている理由には『吾妻鏡』で義時らの警備体制がまずかったことを隠蔽する意図があったのでは?という話などである。

また、承久の乱で朝廷を破って後鳥羽上皇らを流刑にしたことから評価が時代によって大きく異なり、武内宿禰に例えられたり逆賊にされたりといった話も印象に残る。

かなり読みごたえがある作品だったので、著者には他のテーマでも歴史読み物を書いてほしいと思っている。




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