fc2ブログ

『[図説]ユーラシア「帝国」の地政学 ロシア・中国の行動原理がわかる』:雨読夜話

ここでは、「『[図説]ユーラシア「帝国」の地政学 ロシア・中国の行動原理がわかる』」 に関する記事を紹介しています。

宮崎 正勝 (著)
PHP研究所 (2022/8/18)


ロシアのウクライナ侵略、中国による一帯一路戦略など、地政学で言うところのハートランドの大陸勢力がなぜこのような「大陸シンドローム」と言われる行動をするのかを解説している作品。

ロシアも中国も、中央ユーラシアを支配したモンゴル帝国に支配された歴史があり、それぞれ西欧に対してはビザンツ帝国の後継、中華世界に対しては中華帝国の後継として、そしてユーラシアの草原世界に対しては遊牧民の支配者であるハンの後継として振る舞ってきた部分が共通している。

どちらも、多くの民族や勢力が存在して強権でしかまとめられなかったために欧米や日本のような形で民主国家になりづらかった、あるいはなれないかもしれないことが分かってくる。

そして北欧、東欧、中東、東南アジア、東アジアなどが大陸勢力と海洋勢力の緩衝地帯となるか、戦いの舞台になるかの歴史が繰り返されてきたことが書かれていて、アメリカや日本が取るべきなのは長期的には封じ込めしかないのかな?と考えてしまう。

テーマがかなり重いものではあるが、それだけに読みごたえもあった。





にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト




関連タグ : 宮崎正勝,

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック