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『家康家臣の戦と日常 松平家忠日記をよむ』:雨読夜話

ここでは、「『家康家臣の戦と日常 松平家忠日記をよむ』」 に関する記事を紹介しています。

盛本 昌広 (著)
KADOKAWA (2022/10/24)


家康と同族で家臣となった、深溝(ふこうず)松平家の当主・松平家忠が、徳川VS武田で合戦をしていた時期から秀吉が亡くなる前後あたりまでを書き残した『家忠日記』を読み解き、家忠のキャラクターや生活、人間関係などを紹介している作品。

『家忠日記』は信長・秀吉・家康の事績などを研究する上で第一次史料として参照されることが多く、その家忠は関ヶ原の合戦前に鳥居元忠らとともに伏見城に籠城して西軍と戦い、戦死を遂げている。

家忠は父・伊忠が長篠の合戦で戦死したことで若くして当主となり、家康から重臣の酒井忠次(引退後はその子の家次)から指示を受けて国境にある城の警備を交代で務めたり、城の普請をするシーンが多く、戦闘時以外の武将たちの活動が分かって興味深い。

また、竹谷、形原、青野、五井といった松平諸家や、縁戚関係がある鵜殿、水野、跡部、戸田といった諸家の人々との交遊関係(振舞と表現)が描かれていて、家忠は特に連歌をたしなむことが多い。
また、上方から茶の湯のブームが流れてくると、茶室を作って知り合いに見せびらかす話が書かれているのも楽しい。

度重なる普請への駆り出しや軍需物資の供給を課されて借金に苦しんだり、家康の代官である伊奈忠次や板倉勝重などに気を遣うなど、現代と似た人間関係というようにも感じられる。

家忠は深溝を領地としていたのが、家康の関東への国替えに伴って武蔵の忍(おし)、そして下総の上代(かじろ)に引っ越しをしていて、特に先祖代々住んできた深溝からの移動は大変だったのだろうと思われる。

人によって興味深い話、興味を持ちづらい話が分かれるところも多いが、全体的には1人の戦国武将の活動を時系列で知ることができるのは読んでいて興味深いと思う。




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