岡嶋 裕史 (著)
光文社 (2022/1/18)
最近、収益化や製品開発でいろいろとつまづいているニュースを目にすることがある、メタバースについて解説している作品。
ゲームの世界のような仮想の世界、見えている世界に少し情報を追加した世界、現実世界とそっくりだがいい感じに不都合を減らした世界など、自由が増えた分だけ生きづらくなった人々が快適に暮らせる世界への模索、といった感じで書かれている。
インターフェースとしては頭にかぶる機器やスマートグラスのように情報が追加されて表示される機器が多く紹介されている。
このあたりが現在の技術として苦しいところのようで、本書では書かれていない部屋単位の機器とか、人が入るカプセルみたいな機器の方向で技術が進む可能性もあるかもしれないと思った。
フェイスブック(Metaに社名を変更)をはじめとするGAFAMによるメタバースへの取り組みや、著者が考える展開なども書かれているのが興味深い。
必ずしも理解できたことばかりではないものの、多少は何となくのイメージを持つことができた。
Webやメタバースは人々がつながる技術というよりは趣向が合う人だけを囲い込む技術といった趣旨の話や、メタバースが進んだ場合の例に星新一のショートショートである『妖精配給会社』をしばしば挙げていたのも印象に残った。
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