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『「将軍」の日本史』:雨読夜話

ここでは、「『「将軍」の日本史』」 に関する記事を紹介しています。

本郷 和人 (著)
中央公論新社 (2023/3/8)


源頼朝が任じられてから武家政権のトップということになった、征夷大将軍という地位がどのような扱いだったのかを語っている作品。

「他と違う大将軍」というリクエストから征夷大将軍が選ばれた経緯や、足利義教のように将軍に就任していなくても将軍としての職務を果たしている事例などから、朝廷からの任命よりも武士たちから将軍として扱われていることが重要という話などが面白い。

室町幕府4代将軍の義持が後継者の指名をせずに「お前たちで決めろ」と語った背景には、武士たちに認められなければ意味がないという意図があったとする説にはなるほどと思う。

また、藤田達生氏が唱える足利義昭による「鞆幕府」説にも、当時義昭の政権を認めていた武士がほとんどいないから大した説ではないと語っているのも笑ってしまった。
今年初めに著者や藤田氏が出演していたNHKのテレビ番組で、著者が藤田氏の話に反論していたことを思い出し、著者が藤田氏のことをあまり好きではないんだろうなと感じてしまった。

将軍に求められてきた役割としてはまず、本領安堵などを含めた軍事面、その次に朝廷との交渉が挙げられていて、行政的な役割は後になってついてきたという話、そして頼朝や足利尊氏のように最初は自身が動く存在だったのが、徐々に神輿としての役割に変わっていった話が、映画『仁義なき戦い』の松方弘樹が演じる若頭のセリフを例に語られていたのも興味深い。




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