TAJIRI (著)
徳間書店 (2021/6/30)
アメリカのプロレス団体・WWEに所属した時期があり、国内外の多くの団体でも活躍しているプロレスラーが、ヨーロッパやアメリカ、東南アジアなどを興行や指導で訪れた際の出来事をつづった紀行文。
以前読んだ雑誌で本書の続編である『戦争とプロレス』が紹介されていて、椎名誠の『あやしい探検隊』シリーズに近い感じだと評されているのに関心を持ったので読んでみた。
プロレスが興行ビジネスなのと著者の知名度が高いと思われることから、マルタ、ポルトガル、オランダ、アメリカ、シンガポール、マレーシアなど、多くの国を訪れている。
また、格安の航空チケットが手配されたり、空港から会場まで自動車で何時間も移動することになるなど、ハードな日程になることも多い。
プロレス団体の主催者やレスラー、関係者など出てくる人々も濃い人が多いのと、著者が人々の言動を盛って語っているのも面白い。
プロレスが世界各地で盛んになっているのはいいとして、基本ができていなかったり技ばかりに目を向けられているようなプロレスごっこみたいになりがちな傾向にも危機感を持っていて、理論的なトレーニング方法を指導したり、プロレスではキャラクターを活かすための技が必要などと熱く語っている部分もあるのが話に厚みを持たせてもいる。
私にプロレスやプロレスラーについての予備知識がないので分からなかったところも多いと思われるが、なかなか面白い1冊だった。

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