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『社長、解任さる』:雨読夜話

ここでは、「『社長、解任さる』」 に関する記事を紹介しています。
社長、解任さる―短編小説全集〈下〉 (講談社文庫)
社長、解任さる―短編小説全集〈下〉 (講談社文庫)
高杉 良
講談社 2000-12

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裸の王様と化した社長を解任しようという謀略を描いた表題作の他、企業内で起こる権力闘争とそれに巻き込まれるミドルの悲哀を描いた短編集。

企業を私物化する労働組合の委員長、利権をちらつかせて企業の人事に介入する官僚、自分の失敗を部下になすりつける幹部に強引な手段で機密を聞き出そうとする新聞記者と、企業小説につきものの典型的な悪役が各作品で登場する。

あまり聞いたことがない言葉だが、高度成長期に活躍したエリート商社マンを官僚に比して”民僚”と称していたようで「民僚の転落」「民僚の挫折」といった作品では彼らが幹部とのいさかいや謀略によってひどい目にあう。
「民僚の挫折」では帝人の社長夫人だった故大屋政子(派手な格好をして時々テレビに出ていた婆さん)をモデルとした女性が登場してわがままぶりを発揮する。

「あざやかな退任」「社長留任宣言」「一時左遷」などは比較的ハッピーエンドといえる結末であり、バランスが取れている。
果たしてこれらの作品に登場するような潔いというか最後まで筋を通す人物がどれほどいるのだろうか。

つくづく、”すまじきものは宮仕え”という言葉が実感された。



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